TSUNAMI-ツナミ-(韓国)の出演者一覧
TSUNAMI-ツナミ-の主演俳優とその魅力
本作の主演を務めるのは、韓国映画界を代表する実力派俳優ソル・ギョングです。彼はマンシク役として、過去のトラウマを抱えながらも愛する人を守ろうとする漁師を熱演しています。ソル・ギョングは「オアシス」「シルミド SILMIDO」などの代表作で知られ、韓国でも一番と言われる名優として監督からの信頼も厚く、キャスティング時には監督が涙ながらに出演を懇願したエピソードも残されています。
女性主演のハ・ジウォンは、ヨニ役でソル・ギョングの恋人を演じています。テレビドラマ「ファン・ジニ」や「チェオクの剣」などで人気を博した彼女は、本作でも津波という極限状況の中での愛情表現を見事に表現しています。
TSUNAMI-ツナミ-の脇役キャストと役割分析
本作には主演陣を支える豪華な脇役キャストが多数出演しています。パク・チュンフン(キム・フィ役)は津波を予告した海洋地質学者を演じ、災害映画における重要な警告役として物語の核心を担っています。
オム・ジョンファ(ユジン役)はパク・チュンフンの離婚した妻役で、複雑な夫婦関係を津波という危機の中で描き出します。イ・ミンギ(ヒョンシク役)はマンシクの弟で海洋救助隊員として、災害時の救助活動を通じて英雄的な姿を見せています。
若手女優カン・イェウォン(ヒミ役)は休暇に訪れた浪人生として、イ・ミンギとのロマンスを描く重要な役割を果たしています。その他にもキム・イングォン(ドンチュン役)など、個性豊かなキャラクターが物語に深みを与えています。
TSUNAMI-ツナミ-の日本語吹替キャストの特徴
日本公開版では、パラマウント・ジャパンが提唱する「超日本語吹替版」が採用されました。主要キャストの日本語吹替は以下の通りです:
- マンシク(ソル・ギョング) → 東地宏樹
- ヨニ(ハ・ジウォン) → 若原美紀
- キム・フィ(パク・チュンフン) → てらそままさき
- ユジン(オム・ジョンファ) → 岡村明美
- ヒョンシク(イ・ミンギ) → 高橋広樹
この吹替版の監修には、「ゴジラvsビオランテ」などの平成ゴジラシリーズを手掛けた大森一樹監督と川北紘一特技監督が起用され、津波が観客を襲うシーンでは横浜市日産スタジアムに1万8152人を集めて悲鳴を収録する「史上最大のアフレコ収録」が行われました。
TSUNAMI-ツナミ-キャストの撮影秘話と苦労話
本作の撮影は非常に過酷で、出演者たちは水にまつわる撮影で多くの困難を経験しました。監督によると「演じてくれたキャストの大半が、もう水にまつわる撮影はこりごりだと言ってました」と語られています。
特に興味深いのは、監督のキャスト陣への接し方です。ユン・ジェギュン監督は「監督によっては強く命令するタイプの人もいるようですが、僕はただ役者さんにひたすらお願いして媚びるタイプ」と語り、時には泣いて同情心をかうという独特な演出方法を取っていました。
ソル・ギョングのキャスティング時のエピソードも印象的で、監督は「どうしても彼にやってほしかったから、初めてお会いした席で一緒にお酒を飲んで、是非出演してほしいとお願いをした」と述べ、最終的には二人で抱き合って出演が決まったという感動的な逸話があります。
TSUNAMI-ツナミ-出演者のその後の活躍と影響
本作の大成功により、出演者たちのキャリアにも大きな影響を与えました。特にソル・ギョングとハ・ジウォンは、この作品での演技が国際的にも注目され、韓国映画の海外展開における重要な役割を果たしました。
パク・チュンフン、オム・ジョンファ、イ・ミンギ、カン・イェウォンといった脇役陣も、本作での好演が評価され、その後の韓国映画界での地位を確立する重要な作品となりました。特に災害映画というジャンルにおいて、韓国俳優たちの演技力の高さを世界に示した作品として位置づけられています。
本作は2009年韓国で公開され、公開13日目にして観客動員数500万人を突破した大ヒット作品となり、出演者全員にとってキャリアの重要なターニングポイントとなりました。日本では2010年9月25日から公開され、韓国映画の日本市場での成功例としても注目されました。
映画のエンディングでは日本語吹替版限定でAKB48の「あなたがいてくれたから」が使用され、日韓の文化交流という観点からも意義深い作品となっています。ただし、2011年に予定されていたWOWOWでのテレビ初放送は、東日本大震災の影響で中止となり、災害をテーマにした作品の社会的影響の大きさを改めて示すこととなりました。