太陽と月の秘密~離人心上~(韓国)出演者一覧とあらすじ
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太陽と月の秘密~離人心上~のメインキャスト一覧
『太陽と月の秘密~離人心上~』は、2020年に中国で製作された全36話のロマンスファンタジー時代劇です。南桑国を舞台に、政略結婚で結ばれた将軍と公主の愛を描く作品として話題を集めました。
主要キャスト
- 薛曜(せつよう) – ジェン・イェチョン(鄭業成)
- 徐初月(じょしょげつ) – フー・イーシュエン(胡意旋)
- 蘇囡囡(そじゅうじゅう) – ホアン・ツァンツァン(黄燦燦)
- 徐星辰(じょせいしん) – ヤン・リン(楊霖)
- 羅戟(らげき) – ジョウ・ダーウェイ(周大為)
- 那溪(ナーシー) – 彭必瑶
- 桃幺(とうよう) – リンシン・イー
- 白里起(はくりき) – シュー・ヤーシン
サブキャスト
- 寧王 – 汪汐潮
- 秦一霄(しんいっしょう) – チャン・ジンミン(張津銘)
- 東識(とうしき) – リー・シャンリン
- 北沢侯 – ドゥ・ホウジア(杜厚佳)
主演のジェン・イェチョンは『三千鴉の恋歌』でも知られる実力派俳優で、小学生の頃から武術・舞踊・京劇を学んできた経歴を持ちます。彼の持つ「芸術レベル」と称される演技力と、培ってきた武術スキルが本作でも存分に発揮されています。
太陽と月の秘密~離人心上~の基本あらすじと物語設定
物語の舞台は架空の南桑国。ヒロインの徐初月は皇帝の養女として育てられた公主ですが、実は特殊な能力を持っています。彼女は夜に眠ると予知夢を見てしまい、その夢を変えようとすると十二支の動物に変身してしまう体質なのです。
この能力は子供の頃に体内に入った「生辰石」という不思議な石が原因で、しかもこの変身能力は12回までしか使えず、13回目を使うと二度と目覚めることができなくなるという制約があります。そのため徐初月は、夜の「禁忌時間」に眠らないよう日々努力を続けています。
一方、男性主人公の薛曜は南桑国の将軍で、兄・薛暮の死の真相を秘密裏に調査しています。偏執的で横暴、そして勇敢な性格の持ち主で、一見冷たく見えますが実は愛情深い人物として描かれています。
物語は、徐初月が暗殺者に襲われる予知夢を見たことから始まります。運命を変えようと行動した彼女は、実際に現れた刺客から覆面の英雄(薛曜)に救われますが重傷を負い意識を失います。昏睡中に皇帝の命令で薛曜との政略結婚が決められ、目覚めた時には既に彼の妻となっていたのです。
太陽と月の秘密~離人心上~の登場人物の複雑な人間関係
本作の魅力の一つは、登場人物たちの複雑に絡み合った人間関係です。特に恋愛関係では多角的な三角関係が展開されます。
蘇囡囡の片思い
京兆尹の令嬢である蘇囡囡は、薛曜とは兄妹弟子の関係で、彼に長年想いを寄せています。しかし突然現れた徐初月にライバル心を燃やすことになります。最終的に薛曜が徐初月に恋をしたため、蘇囡囡は諦めることになりますが、ずっと彼女を愛していた羅戟と結ばれます。
徐星辰の複雑な立場
徐初月の義弟である徐星辰(順王)は、血の繋がらない姉弟として一緒に育ったため、徐初月に特別な感情を抱いています。静妃の子として王室で育った彼は、徐初月への想いを抱えながらも複雑な立場に置かれています。
西昭との国際関係
西昭の郡主である那溪は、正義と悪を兼ね備えた複雑なキャラクターで、強い武術を持ち戦略に長けています。薛曜に愛情を抱いているものの、薛曜からは優しさしか向けられていません。彼女と薛曜は、時には並んで戦い、時には敵として疑い合う微妙な関係を築いています。
桃幺の忠誠心
徐初月の専属侍女である桃幺は、頭が良くてキュートな性格で、徐初月を心から愛する親友のような存在です。彼女は薛暮(薛曜の兄)を慕っていた過去があり、薛曜将軍のために徐初月を守ることを誓います。
太陽と月の秘密~離人心上~の隠された陰謀と真実
物語の核心には、薛曜の兄・薛暮の死を巡る陰謀があります。現在の国師・東識は宮殿で長年皇帝を操る計画を立てており、薛大将軍薛暮の死に深く関わっています。
東識の真の目的は、側室の雲妃(飛雪)の復活です。そのために徐初月の体に生辰石を取り込もうと企んでいます。高い武術の腕前を持つ東識は、表向きは国師として皇帝に仕えながら、裏では自らの野望を実現しようとしているのです。
薛曜は皇帝への忠誠を装いながら、実は兄の死の真相を探っています。彼は当初、徐初月を皇帝から送り込まれたスパイではないかと疑っていました。このような疑心暗鬼の中で、二人の関係は少しずつ変化していきます。
また、徐初月の予知夢の能力も単なる超自然現象ではなく、東識の陰謀と深く関わっている可能性が示唆されています。生辰石が彼女の体内にある限り、彼女は東識の計画の重要な鍵となってしまうのです。
太陽と月の秘密~離人心上~の見どころと作品の魅力
本作最大の魅力は、「結婚から恋愛が始まる大人のおとぎ話」というコンセプトです。政略結婚で結ばれた二人が、最初は互いを警戒しながらも、次第に心を通わせていく様子が丁寧に描かれています。
特殊能力を活かした演出
徐初月の予知夢と変身能力は、単なるファンタジー要素ではなく、物語の重要な推進力となっています。特に彼女が薛曜と一緒に眠ると予知夢を見ないことに気づくシーンは、二人の関係性の変化を象徴的に表現しています。
アクションシーンの迫力
ジェン・イェチョンが培ってきた武術スキルを活かしたアクションシーンも見どころの一つです。弓術や馬術も含めた本格的な戦闘シーンが、物語に迫力と緊張感を与えています。
衣装と美術の美しさ
中国時代劇らしい豪華な衣装と美術セットも本作の魅力です。特に宮廷シーンでの華やかな衣装は、視覚的な美しさを演出しています。
キャラクターの成長
登場人物たちの心理的な成長も丁寧に描かれています。特に薛曜が復讐心から愛情へと感情を変化させていく過程や、徐初月が自分の運命と向き合っていく姿は感動的です。
独自の世界観
架空の南桑国という設定により、史実に縛られることなく自由度の高いストーリー展開が可能になっています。これにより、ファンタジー要素と恋愛要素を巧みに融合させた独特の世界観を構築しています。
本作は全36話という適度なボリュームで、テンポよく物語が進行していきます。予知夢という超自然的な要素を持ちながらも、人間関係の描写は非常にリアルで、視聴者が感情移入しやすい作品となっています。「三千鴉の恋歌」で注目を集めたジェン・イェチョンの新たな魅力を発見できる作品として、中国時代劇ファンにはおすすめの一作です。