スンリの出演作品
スンリの映画出演作品の魅力
スンリ(V.I)の映画出演作品で最も注目すべきは、2016年公開の「HiGH&LOW THE MOVIE」です。この作品は、スンリにとって初の日本映画出演作品となり、韓国組織「張城」のボス張の息子「李」役を演じました。
この役は非常に狡猾なキャラクターで、表舞台から姿を消していたムゲンの琥珀(AKIRA)と手を組み、SWORD地区の支配を目論む重要な役どころでした。スンリ自身も「いままで演じたことのないキャラクターだったので勉強になりましたし、何より楽しかったです」とコメントしており、新たな挑戦への意欲を見せていました。
映画の楽曲面でも、「HiGH & LOW ORIGINAL BEST ALBUM」に参加し、PKCZ®との楽曲「WE RUN DIS」で張城「李」のテーマソングを担当。俳優としてだけでなく、音楽面でも作品に貢献していることがわかります。
スンリのドラマ出演作品解説
スンリのドラマ出演で特に印象的なのは、2014年放送の韓国ドラマ「エンジェルアイズ」です。この作品では、救急隊員を志望してテキサスから韓国に来た青年テディ・ソ役で韓国ドラマ初出演を果たしました。
日本のドラマでは、2013年の「金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件」に出演。この作品は日本テレビで放送され、スンリの日本でのドラマ出演の代表作となっています。
また、2016年には「HiGH&LOW Season2」にも出演し、映画版と連動したキャラクターを演じています。ドラマ版では4月23日深夜からOAスタートし、映画公開前に李というキャラクターの背景を描く重要な役割を担いました。
さらに、UULAオリジナルドラマ「指恋(ゆびこい)~君に贈るメッセージ~」にも出演しており、多様なプラットフォームでの活動を展開していました。
スンリの演技スタイルと役作り
スンリの演技における特徴は、アイドル活動で培った表現力を基盤としながら、各作品で求められるキャラクターに深く入り込む姿勢です。「HiGH&LOW」シリーズでの李役について、スンリは「AKIRAさんが自分の無茶ブリに応えてくれたのには、やさしさを感じましたし、自分もAKIRAさんとの演技で成長することが出来ました」と振り返っています。
この発言からも分かるように、スンリは共演者との関係性を大切にしながら演技を構築するタイプの俳優であることが窺えます。特に「エンジェルアイズ」では、救急隊員という専門職を演じるため、役作りに相当な準備をしたことが推察されます。
また、韓国での活動名「スンリ(SEUNGRI)」が「勝利=VICTORY」を意味することから日本での活動名を「V.I」としたように、言語や文化の違いを超えて演技に取り組む柔軟性も持ち合わせています。
スンリの出演作品における独自の魅力
スンリの出演作品を通じて見えてくる独自の魅力は、K-POPアイドルとしての華やかさと、俳優としての真摯な姿勢の両立です。BIGBANGのメンバーとして培った舞台経験が、演技における身体表現や感情の表出に活かされています。
「HiGH&LOW」シリーズでは、韓国人としてのアイデンティティを活かしながら、日本の作品に自然に溶け込む演技を見せました。これは単なる特別出演ではなく、ストーリーの核心に関わる重要な役割を担っていたことからも明らかです。
さらに、「エンジェルアイズ」でのテディ・ソ役では、テキサス育ちという設定を通じて、多文化的なバックグラウンドを持つキャラクターを説得力を持って演じています。これは、スンリ自身の国際的な活動経験が演技に反映されている例と言えるでしょう。
音楽活動との相乗効果も注目すべき点で、作品の楽曲制作にも参加することで、より深く作品世界に関わっている点が他のアイドル出身俳優とは一線を画しています。
スンリの出演作品が示す今後の可能性
スンリの出演作品を振り返ると、アイドルから俳優への転身における成功例の一つとして位置づけることができます。特に「HiGH&LOW」シリーズでの演技は、「撮影当初は心配もありましたが、いざ撮影を終えてみるとあっという間だったなという気がして、寂しさを感じました」という本人のコメントにもあるように、俳優業への強い愛着を示しています。
今後の展開として考えられるのは、韓国と日本を繋ぐ架け橋的な役割を担う俳優としての地位確立です。既に「エンジェルアイズ」や「HiGH&LOW」シリーズで見せたような、多文化的な背景を持つキャラクターは、現代のグローバル化した社会において重要な意味を持ちます。
また、音楽活動で培った表現力と、演技経験を通じて磨かれた技術の融合により、ミュージカルや音楽映画といった分野での活躍も期待されます。実際に、「HiGH & LOW ORIGINAL BEST ALBUM」への参加は、そうした可能性を示唆するものと言えるでしょう。
BIGBANGとしての活動と並行して続けてきた俳優業は、スンリにとって単なるサイドワークではなく、表現者としての幅を広げる重要な活動であることが、これまでの出演作品からも明らかになっています。