カンナさん大成功です！（韓国）の出演者一覧とキャスト情報
カンナさん大成功です！（韓国）の主演キャストと役柄
2006年公開の韓国映画「カンナさん大成功です！」は、豪華キャスト陣によって韓国で観客動員数662万人を記録した大ヒット作品です。
主演のカン・ハンナ役（整形後はジェニー役）を演じたのはキム・アジュンです。身長169cm、体重95kgという設定の巨体から美女への大変身を演じるため、特殊メイクとファットスーツを着用して撮影に臨みました。撮影期間は約2ヶ月間にわたり、初めて特殊メイクを施した自分を見た時は本当に驚いたと本人が語っています。
憧れの音楽プロデューサー・ハン・サンジュン役にはチュ・ジンモがキャスティングされました。チュ・ジンモは特殊メイクを施したキム・アジュンを初めて見た際、「本当にその格好で演技できるの？」と心配したというエピソードがあります。
わがままな人気歌手アミ役はソ・ユン（ユソン）が演じています。アミはカンナのゴーストシンガーとしての才能を利用しながらも、後にライバル関係となる重要な役どころです。
カンナさん大成功です！（韓国）のキム・アジュンの歌唱シーンの魅力
キム・アジュンは本作で歌手役を演じるため、撮影の3ヶ月前からボイストレーニングを開始しました。映画の主題歌「マリア」は全てキム・アジュン自身が歌唱しており、その美声は作品の大きな魅力の一つとなっています。
特に印象的なのは、カンナが歌番組の公開録画で「マリア」を歌うシーンです。練習設備がなかったため、カラオケボックスに楽曲を持ち込んで練習したという裏話もあります。
キム・アジュンのコメディエンヌとしての才能も光っており、チャーリー・チャップリンの無声映画を参考にして身体だけで感情を表現する演技を心がけたと語っています。特殊メイクで思い通りの表情が作れない中、身体全体で演技を表現する技術は圧巻です。
本作での演技が評価され、キム・アジュンは数々の映画賞を受賞し、一躍ブレイクを果たしました。韓国のアカデミー賞と言われる大鐘賞では12部門にノミネートされる快挙を成し遂げています。
カンナさん大成功です！（韓国）の名脇役キャストたち
ハンナの親友ジョンミン役にはキム・ヒョンスクが出演しています。ジョンミンはハンナが整形後に疎遠になってしまう親友として、感動的な友情シーンを演じています。
整形外科医イ・ゴンハク役はイ・ハヌィが担当しました。実はテレクラでカンナの声のファンだった常連客という設定で、ハンナの全身整形を手がける重要な役どころです。
ハンナの父親役にはイム・ヒョンシクがキャスティングされています。「チャングムの誓い」のカン・ドック役でも知られるベテラン俳優で、娘を思う父親の愛情を温かく演じています。
レコード会社のチェ社長役はソン・ドンイルが演じています。チェ会長の息子という設定で、後にハンナ（ジェニー）の才能を認めて路線変更を図る重要な役どころです。
チェ会長役にはキム・ヨンゴンが特別出演しています。華やかなアミ推しの姿勢から、純粋なカンナの魅力に気づいていく会長役を貫禄たっぷりに演じました。
カンナさん大成功です！（韓国）の特別出演者と隠れた名演技
本作には豪華な特別出演者が多数参加しており、占い師役でイ・ウォンジョンが特別出演を果たしています。観相の達人という設定で、ハンナの運命を占う印象的なシーンを演じています。
ハンナの初恋相手チョルス役にはパク・ヒスンがキャスティングされています。過去の恋愛の思い出として重要な役どころを演じており、ハンナの恋愛観に大きな影響を与える人物です。
出前の店員でジェニーのストーカー役を演じたのはパク・ノシクです。一見コミカルな役どころですが、片想いの苦しさをカンナに理解させる重要なシーンで活躍しています。
タクシー運転手役でイ・ボムス、交通警察役でリュ・スンスがそれぞれ特別出演を果たしています。短いシーンながらも印象に残る演技で作品に彩りを添えています。
これらの脇役キャストは、メインストーリーを支える重要な役割を担っており、韓国映画界の層の厚さを感じさせる豪華な布陣となっています。
カンナさん大成功です！（韓国）の出演者たちの意外なエピソード
撮影現場では興味深いエピソードが数多く生まれました。キム・アジュンがファットスーツを着用していた約2ヶ月間、スタッフたちは慣れてくると「カンナ、何してるの？」「カンナ、一緒にご飯食べよう」と気さくに話しかけるようになったそうです。
しかし、ファットスーツを脱いで元の姿に戻ると、同じスタッフが「アジュンさん、さようなら」と急によそよそしくなってしまったという面白いエピソードがあります。これは特殊メイクの効果がいかに絶大だったかを物語っています。
チュ・ジンモも特殊メイクを施したキム・アジュンを見て驚きを隠せなかったといい、共演者同士でも別人のような変身ぶりに驚嘆していました。
本作は鈴木由美子の同名マンガを原作としており、韓国でも出版されて特に若い女性の間で人気を博していました。原作への愛着も手伝って、映画化決定時から多くの人が公開を待ち望んでいたという背景があります。
また、キム・アジュンは映画のシナリオをもらった後に初めて原作マンガを読んだそうで、「ずいぶん型破りな内容だな」という印象を受けたと語っています。整形というテーマを扱った作品の新鮮さに魅力を感じたとのことです。
韓国では観客動員数662万人を記録し、2006年の興行収入第1位となる大ヒットを記録。その後日本でも2007年に公開され、山田優主演で日本版も制作されるなど、両国で愛される作品となりました。
製作スタッフも豪華で、監督・脚本はキム・ヨンファ、脚本にはノ・ヘヨンも参加。音楽はイ・ジェハクが手がけ、作品全体の完成度を高めています。