イヨウォンの出演作品
イヨウォンの代表的な時代劇出演作品
イ・ヨウォンといえば、まず挙げられるのが善徳女王での圧倒的な演技です。2009年にMBCで放送されたこの作品は、朝鮮半島初の女王となった善徳女王の波瀾万丈な生涯を描いた歴史時代劇で、最高視聴率40%を超える大ヒットを記録しました。
イ・ヨウォンは主人公のトンマン（後の善徳女王）役を演じ、双子の妹として生まれ侍女に育てられるという設定で、数々の困難に立ち向かう姿を熱演しました。この作品により、彼女は「時代劇で人気が高い女優」というイメージを決定づけました。
続いて注目すべきは馬医（2012年～2013年）です。朝鮮王朝時代、馬の医者から王の主治医にまで登りつめた実在の人物ペク・クァンヒョンの物語で、イ・ヨウォンは医女のカン・ジニョン（ヨンダル）役を演じました。チョ・スンウと共演したこの作品は、医療をテーマにした時代劇として高い評価を受け、何度でも見たくなる作品として多くのファンに愛され続けています。
時代劇における彼女の演技は、「時代劇の巨匠」イ・ビョンフン監督からも高く評価され、『馬医』では監督の指名を受けて重要なキャラクターを演じました。
イヨウォンの現代ドラマ出演作品の魅力
現代ドラマにおけるイ・ヨウォンの代表作として、甘くない女たち～付岩洞（プアムドン）の復讐者～（2017年）があります。この作品では、財閥令嬢、鮮魚店主人、大学教授夫人、高校生の4人が繰り広げる痛快復讐ドラマの中で、イ・ヨウォンは財閥家の娘キム・ジョンへ役を演じました。
復讐をテーマにしたストーリーながら、コメディタッチのポップな要素も含んだ作品で、政略結婚で冷えきった夫婦仲に悩む女性の心境を見事に表現しました。ラ・ミラン、ミョン・セビンらとともに「復讐者クラブ」を結成し、迫真の演技を披露しています。
私の期限は49日（2011年）では、恋人を亡くした女性ソン・イギョンと、そのイギョンに憑依した魂シン・ジヒョンの一人二役を演じ、演技の幅広さを見せつけました。
最新作ではグリーンマザーズクラブ（2022年）に出演し、元大学非常勤美学講師のイ・ウンピョ役でカリスマ溢れる演技を披露し、変わらぬ美貌と演技力で話題を集めました。
イヨウォンの映画出演作品とキャリア
イ・ヨウォンの映画キャリアは1998年の男の香りから始まりました。翌1999年には人気作アタック・ザ・ガスステーションに出演し、映画界でも存在感を示しました。
特に注目すべきは2001年の子猫をお願いです。チョン・ジェウン監督のこの作品でヘジュ役を演じ、第22回青龍映画賞新人女優賞、翌年の第38回百想芸術大賞新人女子演技賞を受賞しました。この受賞により、彼女の演技力が公式に認められました。
2007年の光州5・18では看護師のパク・シネ役を演じ、2012年には容疑者X 天才数学者のアリバイでファソン役を担当するなど、様々なジャンルの映画に挑戦しています。
最近では2017年のそう、家族以来、約7年ぶりとなる映画野獣への出演が決定しており、今後の活動に注目が集まっています。
イヨウォンの社会派ドラマ出演作品の独自性
イ・ヨウォンの作品選択で特に注目すべきは、社会問題を扱った作品への積極的な参加です。走る調査官（2019年）では、人権委員会調査官ハン・ユンソ役を演じ、外国人労働者や身体障がい者など、理不尽な状況に置かれた個人から企業、軍警に至るまで、様々な人権の死角に光を当てる作品に出演しました。
この作品で彼女は、冷徹で平常心を保とうと努力する調査官の姿を演じ、社会にメッセージを発信する重要な役割を担いました。人権をテーマにした痛快ヒューマンドラマとして、彼女の新たな一面を見せる作品となりました。
イモン～禁断の愛～（2019年）では、日韓併合時代という歴史的背景の中で愛国団を率いた人物の物語に参加し、イ・ヨンジン役として重厚な歴史ドラマに挑戦しました。
これらの作品選択からも分かるように、イ・ヨウォンは単なる娯楽作品だけでなく、社会問題や歴史問題を扱った意味のある作品にも積極的に参加する、社会的意識の高い女優として評価されています。
イヨウォンの出演作品から見る演技の進化
イ・ヨウォンの演技の進化を辿ると、初期の作品から現在まで一貫して成長し続けていることが分かります。1998年のデビュー当時は23歳という若さでしたが、学校2（1999年）や純情（2001年）といった青春ドラマで基礎を築きました。
2000年代に入ると、外科医ポン・ダルヒ（2007年）で医師役に挑戦し、BAD LOVE～愛に溺れて～（2007年～2008年）では複雑な愛情関係を描く作品で演技の幅を広げました。
彼女の演技が大きく評価されたのは善徳女王以降で、この作品で時代劇の女王としての地位を確立しました。その後の馬医では医女役、黄金の帝国（2014年）では財閥家の人物を演じるなど、様々な階層の女性を演じ分ける技術を身につけました。
2016年のハイクラス～私の1円の愛～では、実業家でギャラリー代表のソ・イギョン役を演じ、知的で冷静な女性の魅力を表現しました。この作品は御曹司と2人の女性による愛と欲望のトライアングルを描いた作品で、彼女の大人の女性としての魅力が存分に発揮されました。
現在40代を迎えた彼女は、3人の子供の母親でありながら、グリーンマザーズクラブで見せたように、母親世代の複雑な心境や社会での立ち位置を自然に演じることができる、成熟した女優へと成長しています。
📊 イ・ヨウォンの主要出演作品一覧
| 放送年 | 作品名 | 役名 | ジャンル |
|---|---|---|---|
| 2009年 | 善徳女王 | トンマン/善徳女王 | 時代劇 |
| 2012-2013年 | 馬医 | カン・ジニョン | 時代劇 |
| 2017年 | 甘くない女たち | キム・ジョンへ | 復讐ドラマ |
| 2019年 | 走る調査官 | ハン・ユンソ | 社会派ドラマ |
| 2022年 | グリーンマザーズクラブ | イ・ウンピョ | 母親コミュニティ |
🎬 映画出演の軌跡
- 子猫をお願い（2001年）- 新人女優賞受賞作品
- 容疑者X 天才数学者のアリバイ（2012年）
- そう、家族（2017年）
- 野獣（近日公開予定）
イ・ヨウォンは韓国女優界において、美貌と実力を兼ね備えた稀有な存在として、20年以上にわたって第一線で活躍し続けています。時代劇から現代劇、社会派作品まで幅広いジャンルに挑戦し、それぞれで印象的な演技を見せる彼女の作品は、韓国ドラマファンにとって必見の価値があります。今後も彼女がどのような作品でファンを魅了してくれるのか、大いに期待が高まります。