宮崎湧の出演作品と俳優としての軌跡
宮崎湧の初期舞台作品と俳優デビュー
宮崎湧の舞台俳優としてのキャリアは2014年頃から始まりました。初期の出演作品には「わびらいぶ」(2014年11月)や「あしたのおもひで」(2015年2月〜3月、新宿村LIVE)などがあります。しかし、彼の本格的な2.5次元舞台デビューとなったのは2017年の「あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ〜Judge of Knights〜」でした。
この時期、宮崎は読者モデルとしても活動しており、2014年にはボーカルグループ「ZOLA」のリーダーとしてメジャーデビューも果たしています(グループは2017年12月に活動休止)。多彩な才能を持つ彼の初期キャリアは、後の舞台俳優としての活躍の基盤となりました。
2017年には「ベースボールファイターズ」で大地ミヤビ役を演じ、その演技力が注目されるようになりました。この時期の宮崎は、これから花開く才能の萌芽を感じさせる存在でした。
宮崎湧の代表作「あんさんぶるスターズ!」シリーズでの真白友也役
宮崎湧の代表作として最も知られているのが「あんさんぶるスターズ!」シリーズでの真白友也役です。2017年の「あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ〜Judge of Knights〜」でこの役を初めて演じて以来、シリーズの多くの公演に出演しています。
主な「あんさんぶるスターズ!」シリーズの出演作品。
- あんさんぶるスターズ!オン・ステージ〜To the shining future〜(2018年1月)
- あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ 〜Memory of Marionette〜(2018年12月〜2019年2月)
- あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ〜Night of Blossoming Stars〜(2019年12月〜2020年2月)
- 『あんさんぶるスターズ!THE STAGE』-Party Live-(2023年3月)
- 劇団『ドラマティカ』ACT3/カラ降るワンダフル!(2023年10月〜11月)
- あんさんぶるスターズ!THE STAGE-Blessing Moment-(2025年秋予定)
真白友也というキャラクターを通して、宮崎は繊細かつ情熱的な演技で多くのファンを魅了してきました。特に2023年の「劇団『ドラマティカ』ACT3」では主演を務め、その演技力の高さを改めて証明しました。
長年にわたって同じキャラクターを演じ続けることで、宮崎は真白友也という役と深く向き合い、キャラクターの成長とともに俳優としても成長を遂げてきました。
宮崎湧のMANKAI STAGE「A3!」シリーズにおける瑠璃川幸役の魅力
宮崎湧のもう一つの代表作が、MANKAI STAGE「A3!」シリーズでの瑠璃川幸役です。2018年の〜SPRING & SUMMER 2018〜から始まり、現在も続くこの人気シリーズで、宮崎は春組の瑠璃川幸を演じ続けています。
MANKAI STAGE「A3!」シリーズでの主な出演作品。
- 〜SPRING & SUMMER 2018〜(2018年6月〜7月・10月〜11月)
- 〜SPRING 2019〜(2019年4月〜6月)
- 〜SUMMER 2019〜(2019年8月〜9月)
- Four Seasons LIVE 2020(2020年9月)
- ACT2! 〜SUMMER 2022〜(2022年7月‐8月)
- ACT2! ~AUTUMN 2022~(2022年11月〜12月)
- ACT2! ~WINTER 2023~(2023年1月〜2月)
- ACT2! ~SUMMER 2023~(2023年8月〜9月)
- 〜Four Seasons LIVE 2024〜(2024年10月31日〜11月4日)
- ACT3! 2025(2025年3月22日〜5月10日)
また、舞台だけでなく映画にも出演しており、MANKAI MOVIE「A3!」〜SPRING&SUMMER〜(2021年12月3日公開)とMANKAI MOVIE「A3!」〜AUTUMN&WINTER〜(2022年3月4日公開)でも瑠璃川幸を演じています。
瑠璃川幸という役柄は、明るく前向きな性格と繊細な一面を持つキャラクターで、宮崎の演技力が存分に発揮される役どころとなっています。特に2025年3月から始まったACT3!では、これまでの集大成とも言える演技を披露し、多くのファンを感動させました。
しかし、2024年12月には宮崎湧が陳内将、赤澤遼太郎とともにMANKAI STAGE「A3!」シリーズから卒業することが発表され、ファンに大きな衝撃を与えました。「一生忘れません」というコメントからも、この作品への深い愛着がうかがえます。
宮崎湧の多彩な出演作品と主演作「魔入りました!入間くん」
宮崎湧は「あんさんぶるスターズ!」と「A3!」以外にも、多くの作品に出演しています。特に近年は様々なジャンルの作品に挑戦し、その演技の幅を広げています。
注目すべき出演作品。
- ミラクル☆ステージ『サンリオ男子』シリーズ(西宮諒役):2018年〜2021年
- 舞台「炎炎ノ消防隊」-破壊ノ華、創造ノ音-(2022年1月、ユウ役)
- 舞台「灼熱カバディ」(2022年2月、人見祐希役)
- 舞台「地獄楽」(2023年2月、山田浅ェ門付知役)
- 舞台「地獄楽-終の章-」(2024年2月)
- Butlers’ 歌劇「悪魔執事と黒い猫」〜薔薇薫る舞踏会編〜(2024年6月、アモン・リード役)
特筆すべきは2023年の「魔入りました!入間くん」THE STAGEでの主演(鈴木入間役)です。この作品では主役を務め、その演技力の高さを改めて証明しました。2024年8月〜9月には再演も決定しており、宮崎の代表作の一つとなっています。
また、テレビドラマ「ギリシャ神話劇場 神々と人々の日々」(2020年4月〜6月)ではアテナ/パンドラ役を演じるなど、舞台以外のメディアでも活躍しています。
2024年4月には朗読劇「むかしむかしあるところに、死体がありました。」に出演し、2025年7月には朗読劇「少年のアビス」への出演も予定されています。朗読劇という形式でも、宮崎の表現力の高さが光ります。
宮崎湧の俳優としての特徴と舞台での演技スタイル分析
宮崎湧の俳優としての最大の特徴は、その繊細かつ情熱的な演技スタイルにあります。身長165cmというコンパクトな体格ながら、舞台上での存在感は抜群で、特に感情表現の豊かさに定評があります。
宮崎の演技スタイルを分析すると、以下のような特徴が見えてきます。
- 繊細な感情表現: 微妙な感情の機微を表現する能力に長けており、特に内面の葛藤や成長を描く場面で光ります。
- 身体表現の正確さ: ダンスや身体表現においても高い技術を持ち、特にMANKAI STAGE「A3!」のライブパートでは、その表現力の高さが際立ちます。
- キャラクターへの深い理解: 長年同じキャラクターを演じ続けることで、役柄への深い理解と愛情が感じられる演技を見せています。
- 多様な役柄への適応力: 「あんさんぶるスターズ!」の真白友也、「A3!」の瑠璃川幸、「魔入りました!入間くん」の鈴木入間など、全く異なるキャラクターを演じ分ける適応力の高さも特筆すべき点です。
宮崎の演技に対するアプローチは、座右の銘である「テトリスは人生」という言葉にも表れています。様々なピースを組み合わせながら、最適な表現を追求する姿勢が、彼の演技の奥深さを生み出しているのでしょう。
また、趣味のイラストや日本語RAPなど、多彩な表現活動を行っていることも、彼の演技の幅広さに影響していると考えられます。特にカッパ好きが高じてカッパ捕獲許可証を取得したというエピソードからは、一つのことに深く没頭する姿勢がうかがえます。
2018年3月に発売された宮崎湧のファースト写真集『なのっくす。』では、舞台上では見られない素顔の宮崎が垣間見え、ファンにとって貴重な一冊となっています。
彼の演技スタイルは、2.5次元舞台という枠組みの中で、原作キャラクターの魅力を最大限に引き出しながらも、宮崎湧という俳優の個性を感じさせる独自のものとなっています。
2025年は「あんさんぶるスターズ!THE STAGE-Blessing Moment-」や「2.5次元男子。LIVE 2025〜推しメンCLUBへようこそ〜」など、新たな挑戦が待っています。今後も進化し続ける宮崎湧の演技に注目です。